2012年11月 茶事録

立冬
十一月八日頃
木枯らし吹き山茶花が咲き始め
小雪
十一月二十二日頃
北国から雪のたより 落ち葉舞う

十一月は仲冬
霜降れた蕪などを摂り塩蔵する

【11月のお茶】

四川省
茉莉瓢雪
雲南省
普アール餅茶珍蔵80年代後期
陝西省
漢中仙毫

一足早く雪の名のお茶。四川産のひとえの軽い花びらの茉莉花を、たっぷりと提花(仕上がりの最後に茶に混ぜる白いジャスミン。香りを吸わせる花は食花と呼ばれ、黄色く変色し風味も落ちるため取り除かれる)したジャスミン茶。
ちらほら降る雪の風情を醸し出すためには、上投法で点てる。
土とカカオの風合いまで枯れたプーアールも、初冬に似合う。
漢中は三国志、黄巾の乱の舞台となった地。現在中国緑茶最北限の茶のひとつ。仙毫とは、仙人のひげの意で、茶葉の姿はまさにその通り。おじいちゃん仙人のひげのように、白く長くひと曲がりしているのが面白い。

【点心】

高菜のパイ
百合根と棗、生姜の糖水
塩蔵品高菜を巻き込んだパイ、しっかりした風味。
百合根は精神安定によく、咳もしずめる。甘みは氷砂糖で。

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